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抹茶カフェを東京にオープンするまで - フェーズ0

This Is How We Built a Matcha Cafe in Tokyo - Phase 0

Ryo Fujii |

私たちが抹茶ラテを東京にどうつくったかー

Phase 0: なぜ今、抹茶カフェをつくるのか?


「間に合わないかもしれない。」

そう思ったのは、1月の終わりでした。

内装業者はまだ決まっていない。
引き渡しは目前。
やることは山ほどあるのに、形になっているものはほとんどない。

それでも、前に進むしかありませんでした。

その前に、一度立ち止まって考えました。

なぜ今、抹茶カフェをつくるのか?

私たちの記録であると同時に、これからカフェをオープンしようとしている方に向けて、実際にどのようなプロセスを経て立ち上げていくのかを共有することも目的としています。

少しでも参考になる部分があれば嬉しいです。


日常から「時間をつくる」へ

かつて日本では、お茶はとても自然なものでした。

家に急須があり、
来客があればお茶を出し、
なんとなく一緒に過ごす時間があった。

しかし今は違います。

お茶を淹れるという行為は、
日常の中の習慣ではなく、意識してお茶を淹れる時間になりました。

お湯を沸かして、
茶葉を入れて、
ゆっくり注ぐ。

ほんの数分の行為。

それでも今の生活の中では、
少し特別なものになっています。

その変化は、データにも表れています。

  • 急須のない家庭:約70%
    (農林水産省「茶に関する意識・意向調査」2022年)
  • 茶道人口:約600万人 → 約180万人以下
    (文化庁推計)

さらに、

  • 自由時間:1日 3時間51分
    (総務省「社会生活基本調査」2021年)
  • スマートフォン利用:約 2時間40分
    (MMD研究所 2022年)

つまり、時間がないわけではありません。

時間の使われ方が変わっている。

多くの時間は細切れに消費され、
結果として、

ゆっくりと何かを味わう行為が成立しにくくなっている。


なぜ抹茶なのか

私たちは、伝統だからではなく、
現代の生活に適応できる形として抹茶を選びました。

  • ラテなど多様な展開が可能
  • それでも「点てる」という体験が残る

市場もそれを裏付けています。

  • 世界の抹茶市場:年平均 7〜9%で成長
    (各種市場調査)

  • 北米・欧州・アジアでカフェメニューとして定着

  • Yunomi.life からの輸出は昨年から3倍に。

日本ではお茶は依然として「伝統」として認識されています。
美しい一方で、日常からは少し距離がある存在でもあり、敷居が高いと感じる。

一方、海外では抹茶は変化しています。

よりシンプルに、
より自由に、
日常の中に溶け込む形で楽しまれている。

つまり今、

  • 日本では「習慣としてのお茶」が減少し
  • 海外では「新しい形のお茶」が広がっている

このギャップに、可能性があると感じました。

私たちがやろうとしているのは、ある意味で逆輸入です。

現代的で、より開かれたお茶との関係性を、もう一度日本に持ち帰ること。


なぜ“場所”が必要だったのか

Yunomiは、日本の茶農家と世界をつなぐ事業を行っています。

しかし、明確な限界がありました。

お茶は、オンラインでは完全に伝わらない。

  • 香り
  • 点てるプロセス
  • 背景にある文脈

これらは、実際に体験して初めて理解されるものです。

だからこそ、

体験できる場所が必要でした。


The reality

ゼロからのスタートではない。
マイナスからスタートでした。

前のカフェは、閉店するテナントから引き継いだもので、
初期の内装費用がかからない代わりに、賃貸契約をそのまま引き受けました。

一見、合理的に見えますが、
管理会社からの急な請求、前オーナーのリースの膨大な処理金。
実際にはトレードオフがありました。

立地は理想的ではなく、
空間や雰囲気も、自分たちの目指すものとは違っていた。

コンセプトとしては、
オンラインストアの延長として「1000種類のお茶のライブラリー」をつくろうとしました。

でも現実には、
一度に体験できるお茶は限られています。

1000種類も必要ではなかった。

多くのお客様が求めていたのは、ただ一つ。

抹茶でした。

この体験から、重要なことが見えてきました。

必要だったのは「お茶の種類」ではなく、
より良い体験のつくり方でした。

本当に必要だったもの

進めていく中で、必要なものは明確になっていきました。

  • 顧客やクライアントと会う場所
  • 教育やテイスティングのための空間
  • ブランドの拠点となるリアルな場所

そして何より、

もっと静かな空間。
もっと意図のある空間。

商品を並べるだけではなく、
ブランドそのものを体現する場所。

ブランドの「顔」となる空間でした。


The Question

そして、問いはこう変わりました。

「どう実現するか?」

その時点で、ひとつだけはっきりしていたことがあります。

どの施工会社を選ぶかで、すべてが決まる。

次回:
施工会社探しのプロセスと、なぜそれが思い通りにいかなかったのか。

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