東京都東大和市(狭山地方)での茶摘み体験
藤田由紀子(プロの通訳者、お茶愛好家)による記事
日時:2014年5月11日(日)13:30~15:00
場所:杉本園製茶(すぎもとえんせいちゃ)
5月11日、東京の西側、多摩湖の近くにある杉本園製茶で初めての茶摘みをする機会がありました。
茶畑のオーナーである杉本さんが、お茶の種類や茶葉の摘み方、機械の仕組みなどを説明してくれました。
創業者のお父様が創業した頃は、この辺りには農家がたくさんいたそうですが、今はお父様を含めて3軒しか残っていないそうです。
杉本園では年に2回、5月と6月に茶摘みを行っております。
手摘み茶を淹れるためのヒーターが設置されていて、毎年少量ずつ手摘み茶を製造しています。できた手摘み茶のほとんどは地元の方に販売されているそうで、私たちが行く前日にはすでに売り切れていましたヽ(´Д`;)ノ
茶葉を手作業で乾燥させるには5時間ほどかかるため、大量に作ることはできない。
茶加工工場には9種類の機械があります。
- 蒸し機(むしき) – 蒸し機:新鮮な茶葉の臭いを取り除き、茶葉を蒸します。
- 葉打機(はうちき) – 茶葉を散布・乾燥する機械。熱風の中で茶葉を揉み、乾燥させる。
- 粗揉機:2と同じ。
- 揉念機(じゅうねんき):葉の水分を均一にする。
- 中揉機(ちゅうじゅうき):茶葉を揉みながら乾燥させる。水分を取り除く。
- 精揉機 (せいもみき) – 葉を針状に成形する機械。
- 乾燥機 (kansou-ki) – 乾燥機: 葉は80度の熱で20〜25分間乾燥されます。
- 総合機 (sougou-ki) – Separator: 葉をストレーナーで(厚い/薄い)分けます。
- 火入れ機(びいれき) – 専用の焙煎機。茶葉を乾燥させて保存します。加熱することで、より強い香りを引き出します。狭山地方特有の技術です。
- 上記のすべての工程を経た後、葉は真空パックされて保管されます。
静岡の茶畑の写真をたくさん見てきたので、杉本園の茶畑は想像していたよりも小さかったです。しかし、都心へのアクセスの良さと落ち着いた雰囲気を考えると、友人にも杉本園をおすすめしたいです。杉本園のお茶は茶畑近くの店舗でしか販売していないので、それも訪れる理由の一つになると思います。
自分で茶葉を摘んで、手摘みのお茶を淹れて(もちろんお土産として持ち帰れる)イベントなどがあれば楽しいと思います。
埼玉県狭山の茶畑で「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山できまさす」と歌われるように、新茶の味はとても美味しいです。
烏龍茶、紅茶、ほうじ茶など、様々な種類のお茶を販売しています。もっとお茶好きの方に楽しんでいただけるよう、玉露やオーガニックティーなど、個性的な商品の開発にも取り組んでほしいですね。
この記事はYUNOMIに最初に掲載された「杉本製茶工場・農園での茶摘み体験」です。