抹茶のグレード
英語では抹茶は「セレモニーグレード」「ラテグレード」「料理グレード」などと表記されることが多いですが、日本では「matcha」と「culinary matcha」しか表記されません。これは、抹茶が茶道で使われることを前提としているからです。これは主に、お客様の使用目的に応じて製品を選んでいただくためのマーケティング戦略です。当社では、以下の用語を採用し、様々な販売元から提供される製品を分類しています。- セレモニーグレード- 甘味料を加えずにそのまま飲むためのもので、一般的に最高品質で最高価格の抹茶製品です。素晴らしい香り、色、味わい、そして食感。製造には通常、春に摘まれた最高級の茶葉を使用し、石臼で挽いています。
- ラテグレード- そのままでも飲める（または茶道を学ぶ方の練習用としても）商品でありながら、甘味を加えても罪悪感を感じないほど手頃な価格です。上品な香り、美しい色合い、素晴らしい味わい、そして程よい舌触り。一般的に春摘みまたは初夏摘みの茶葉を使用し、石臼で挽いています。
- 料理用グレード- 料理の材料として使うことを想定していますが、お好みに応じてラテやスムージーなどにもお使いいただけます。香りは控えめで、色はほどよく、味はまずまず、粒状感は粗めです。一般的には、夏または秋に収穫された葉（大きく成長させて量を増やす）を使用し、ボールミル（ドラム式乾燥機でセラミックボールを使って葉を粉砕するタイプ）で挽きます。この粉砕方法では、石臼で挽く滑らかな粒状とは異なり、粒が尖った状態になります。また、粉砕時に発生する熱によって香りが損なわれます。その代わりに、生産量が多いため価格は抑えられています。
- 工業用グレード- 調理用だけでなく、アイスクリームやチョコレートなどの製造メーカーでも使用されています。抹茶の風味は製品の他の材料によって引き立てられるベースとなります。このグレードは、夏、あるいは秋に大きく育った茶葉を使用しています。その結果、甘味よりも苦味が強い抹茶が生まれ、ボールミルで大量に挽かれた料理用抹茶のような味わいになります。
健康飲料としての日本の抹茶
日本では、 抹茶が健康飲料として販売されることはほとんどありません。なぜなら、粉末緑茶は健康目的で販売されているからです（抗酸化物質、特にEGCGカテキンを多く含んでいるため）。抹茶と健康飲料の違いは、どのグレードの抹茶でも栽培において、農家はカテキンの含有量を可能な限り減らすために葉に日陰を作ることです。これが抹茶独特の風味を生み出す第一段階です（第二段階は、加工工程で葉を揉まないことです）。一方、粉末緑茶として販売されている製品は、カテキン含有量の高い葉を育てるために、一般的に日陰を作らずに栽培されます。 粉末緑茶を購入する
