優れた農家は、良い作物を生産するにはまず良い土壌を育てなければならないことを知っています。つまり、良質なオーガニック茶の味は、半分は茶葉、半分は農家の心でできているのです。
杵塚俊明氏を40年近く駆り立ててきた哲学は、次の言葉に要約できます。「良い農家は、良い作物を生産するには、まず良い土壌を育てなければならないことを知っています。」
つまり、良質なオーガニック茶の味は、半分は茶葉で、半分は農家の心でできているのです。」
しかし、多くの人が気づいていないのは、土壌づくり、さらには農園のマクロ環境の整備には10年にも及ぶプロセスが必要だということです。人、農業、そして自然のバランスは繊細なものですが、丁寧に耕作すれば、自然は自らをうまくコントロールしてくれるのです。クモなどの捕食昆虫が害虫を抑制し、茶樹は病気に強くなり、土壌のバランスが美味しいお茶を作るために必要な栄養素を生み出してくれるのです。
このバランスは、現代科学が人工化学物質や農薬を導入する以前、私たち農家が作物を育てていた方法でもあります。この哲学は、伝統的な農業への回帰と言えるかもしれません。
しかし、現代の農業は残念ながら、かつて先祖が当然と考えていたことを忘れてしまっています。私たちは農業の原点に立ち返り、茶畑の開発だけでなく、地域の約30軒の農家を巻き込み、真に伝統的な有機農法を通して最高品質のお茶を生産できる環境づくりに取り組んでいます。
土壌開発 | 土作り
良質な農産物を生産するためには、まず良質な土壌を作らなければならないことを、良質な農家は知っています。良質な土壌は、有機肥料や堆肥を活用し、ミミズや微生物といった土の中の生き物を増やすことで作られます。これらの生物の活動によって、有機物は植物が吸収できる養分へと分解されます。肥沃でふっくらとした土壌に根を張った茶樹は、力強い根を張り、健全で高品質な茶葉を生み出します。
エコシステム | 生態系
有機農業とは、農薬や化学薬品を使用しないことはもちろんのこと、自然の生態系のバランスを大切にし、自然との共生を大切にすることを意味します。無農薬の茶畑は、テントウムシ、クモ、カエル、ヘビ、鳥など、昆虫やそれらを捕食する動物たちが集まる活気あふれる場所です。ミミズを食べに来るイノシシもいます。しかし、このバランスを保つということは、農薬でバランスを壊すということではなく、自然の力を活かして健やかな植物を育てることを学ぶということです。
協力 | 仲間づくり
オーガニック茶の生産には、良きパートナーが必要です。私たちはパートナーと茶畑の管理や加工技術の向上について情報交換し、互いに助け合い、励まし合いながら最高品質の茶葉を生産しています。30軒近くの農家と共に、茶業における友好の輪を広げ続けています。
インタラクション | 交流
お茶は古くから、会話や人間関係を育む道具として親しまれてきました。美味しいお茶を淹れることは、人と人との繋がりを育むことにも繋がります。私たちの有機農園は、日本の多くのお客様のご支援のおかげで成り立っています。毎年春の収穫期には茶摘み体験、初夏には紅茶の加工体験、そして農業大学生向けのキャンプなどを開催し、人々が自然と触れ合い、互いに触れ合う機会を提供しています。
食文化 | 食文化
お茶と食は切っても切れない関係です。食文化の衰退は、必然的にお茶文化の衰退につながります。私たちは、農家の暮らしの中で、自然の味を味わい、味噌やこんにゃく、鶏の屠畜、四季折々の山菜の採取と調理など、食文化を体験していただくことで、日本の農業と食文化の保全に貢献しています。