日本茶に関する嬉しいニュースです。英国の国際茶アカデミー「Leafies Awards」が先日、Yunomiのパートナー企業のお茶が複数受賞したことを発表しました。
今年の最優秀賞と金賞は、福岡県八女市の久万茶園の「八女茶さえみどり ヘリテージグレード 玉露 天下一」が受賞しました。
八女市は日本有数の茶産地で、特に玉露(遮光性の高い茶)で知られています。八女茶園の玉露は、伝統的な遮光技術などを用いて栽培され、茶農家の隈正弘氏によって少量ずつ手摘みされています。毎年、少量ずつが全国茶品評会に出品されます。同園の玉露は過去にも数々の賞を受賞しており、今回さらに高い評価を得られたことを大変嬉しく思います。以下は、隈氏と従兄弟の中谷さんが優秀賞受賞を報告される場面です。
球磨茶園のブランド代表を務める中谷さんのコメントをご紹介します(日本語なので英語に訳します)。
お茶の王国、イギリスで開催された紅茶の品評会「The Leafies Awards」において、当社の伝統玉露さえみどりが最優秀賞、 さえみどり品種の抹茶が優秀賞を受賞しました。
コンクールには、インド、中国、スペイン、ニュージーランドなど世界各国から、紅茶、白茶、釜炒り茶、抹茶など、実に多様な320点もの応募がありました。受賞にあたり、ただただ驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。授賞式には、世界各地からお茶に関わる方々が集まり、これまで出会ったことのないお茶もたくさんありました。様々な考え方や視点を持つ方々と触れ合い、大変刺激を受けました。お茶の世界の奥深さを実感しました。お茶を面白くすれば、もっと面白くなる!
昨年に引き続き、日本茶が最高賞のベスト・イン・ショーを2年連続で受賞しました(昨年は梶原茶園の梶原さんが受賞)。授賞式では個人的に反省点も多かったのですが、昨年の受賞者である梶原さんが隣にいてくださったので、とても安心しました。改めてありがとうございました。
Yunomi Partnersからのその他の表彰
金賞:香春品種 ファーストフラッシュ釜炒り茶
熊本県芦北町の梶原茶園も、高春品種「ファーストフラッシュ釜炒り茶」(2023年春収穫)で金賞を受賞しました。梶原さんがリーフィーズで表彰されるのは2年連続となります。今年は幸運にも、東京でのお茶会と、3月に芦北町のご自宅で、2回も梶原さんにお会いすることができました。梶原さんのお茶の中で、私が一番好きなのはレモングラスと釜炒り茶のブレンドですが、梶原さんと梶原茶園が引き続き高い評価を受けていることを大変嬉しく思います(昨年は「べにふうき」の夏摘み紅茶が受賞しました)。今年は、梶原さんが賞を受け取るためにわざわざイギリスまで来られたそうです!
梶原さんはこう書いている。
「今年も金賞をいただきました。今回は四代目・梶原康弘(注:梶原さんの息子さん)が育てた香春品種『釜炒り茶2023年春摘み』が受賞しました。
このような評価をいただけたのは、皆様のご支援の賜物です。心より感謝申し上げます。今年は、授賞式に出席するため、単身ロンドンまで足を運びました。改めて日本茶の質の高さに感銘を受け、若い世代の活躍を実感しました。特に、埼玉県狭山市の高校生も応募し、受賞されたことに感動しました。今後の活躍に期待しています。
2023年3月、梶原俊弘氏は私たちを茶室に迎え入れ、様々な種類のお茶を試飲させてくれました。昨年受賞したLeafies賞をはじめとする数々の賞品を前に、彼は微笑んでいます。
金賞:和光園 角堀紅茶
鹿児島県志布志市に拠点を置く和光園茶園も、「角堀ブランド紅茶」で表彰されました。和光園茶園は、1948年から堀口家によって経営されている日本最大級の家族経営の茶園です。約120ヘクタールを直営し、さらに100ヘクタールを契約農家が栽培しています。
優秀賞:末吉製茶工房 2023年「ふるさとの花」さえみどり深蒸しかぶせ茶
鹿児島県曽於市の茶農家3代目であり、末吉茶業所代表の又木建文氏も、リーフィーズ2023で高い評価を受けた。
マタキさんはこう語る。
ロンドンで開催されたLeafies 2023 Awardsにおいて、弊社のお茶『 ふるさとの花 さえみどり深蒸しかぶせ茶』が深蒸し煎茶部門で高評価をいただきました。これもひとえに、弊社のお茶を愛飲してくださっている皆様、パートナー企業の皆様、そして支えてくださる家族のおかげです。心より感謝申し上げます。
昨年の金賞にはあと一歩及ばなかったものの、2年連続で受賞することができ、大変光栄に思い、感謝しております。皆様、いつも応援していただき、ありがとうございます!今年も昨年に引き続き、日本茶が世界一の味だと改めて実感し、嬉しく思います。また、各部門で日本茶が受賞しました。日本茶の価値が世界に認められ、さらに広がっていくことを願っています。
新茶の繁忙期を前に、末吉茶業所の茶農家・又木建文さんが茶畑と茶工場を案内してくれました。
鹿児島県曽於市を拠点とする又木さんは、言葉からも伝わる通り、とても謙虚で親切な方です。彼についてもっと知りたい方は、 今年初めに行われたインタビューをご覧ください。受賞歴のある「さえみどり」品種のかぶせ茶(ふるさとの花)は、実は私が末吉茶房で初めて飲んだお茶です。また、彼のインスタグラムを覗いてみると、どうやら和紅茶にも挑戦し始めているようです!今後の展開が楽しみです。
日本茶は他にも多くの賞を受賞しました( Leafies Awardsの受賞者一覧はこちらをご覧ください)。日本茶が国際的に認められ、若い世代によってさらに発展していく可能性を秘めていることを目の当たりにし、大変嬉しく思います。改めて、受賞者の皆様に心よりお祝い申し上げます。
関連リンクと参考資料:
- 日本の茶人女性を讃えよう(この記事では、久万茶園の中谷一美さんを取り上げています)
- お茶農家の紹介:又木建文
- リーフィーズ・アワード2022、日本の茶農家を表彰
注目の画像:受賞歴のあるさえみどり品種の玉露。写真提供:隈茶園